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HIV-1感染細胞を特徴づける遺伝子発現 (2021/11/01 T.M.)

  • 免疫の司令塔の役割を果たすヒト CD4 T細胞は、HIV-1の主たる感染標的です。本論文の研究グループは、CD4 T細胞を含む人の免疫システムを再構築した「ヒト化マウス」にレポーターウイルスHIV1-GFPを感染させ、細胞の多角的解析手法によりHIV-1産出細胞を特徴づける要因として、CXCL13遺伝子高発現集団とインターフェロン誘導遺伝子の低発現集団があることを発見しました。これにより、エイズ根治療法に向けて必須なHIV-1潜伏感染細胞の特徴の理解を深めることに役立つと期待されます。
  • CXCL13の受容体であるCXCR5を発現するレンチウイルスベクターの作製にCSII-CMV-MCS-IRES2-Bsd (cat# RDB04385)、pCMV-VSV-G-RSV-Rev (cat# RDB04393)、pCAG-HIVgp (cat# RDB04394)が用いられました。
  • 論文
    Aso, H. et al., Multiomics Investigation Revealing the Characteristics of HIV-1-Infected Cells In Vivo. Cell Rep. 32 (2): 107887, 2020. PMID: 32668246.
  • プレス発表
    東京大学、日本医療研究開発機構「生体内におけるHIV-1感染細胞のマルチオミクス解析 – エイズ根治法の手がかり探索に道 – 」
  • 使用されたリソース
    CSII-CMV-MCS-IRES2-Bsd (cat# RDB04385)
    pCMV-VSV-G-RSV-Rev (cat# RDB04393)
    pCAG-HIVgp (cat# RDB04394)


新生児の重篤な心筋症の原因遺伝子を大規模解析 (2021/10/26 T.M.)

  • 本論文の研究グループは、新生児の重篤なミトコンドリア心筋症を呈する日本人症例のゲノム解析により、ATAD3遺伝子クラスターの重複が発症に関与することを見出しました。さらに国際共同研究による大規模解析を行い、16家系で同様の重複を見出しました。ATAD3遺伝子の重複に関しては、異常な融合タンパク質が疾患発症に寄与している可能性が高いことを示唆しました。
  • ATAD3複合体形成の異常とミトコンドリア機能異常の解析では、ATAD3A, ATAD3C, キメラATAD3A/ATAD3C遺伝子を過剰発現する細胞株をCS-CA-MCS (cat# RDB05963)を使って樹立しました。
  • 論文
    Frazier, A.E. et al., Fatal perinatal mitochondrial cardiac failure caused by recurrent de novo duplications in the ATAD3 locus. Med (N Y) 2 (1): 49-73, 2021. PMID: 33575671.
  • プレス発表
    千葉県こども病院ほか 「新生児の重篤な心筋症を起こす遺伝子を国際連携で大規模な報告 – 心筋症の早期診断と治療法開発へ期待 – 」 2020年7月10日。
  • 使用されたリソース
    CS-CA-MCS (cat# RDB05963)


複数のウイルスに抗ウイルス活性を示す薬剤の発見 (2021/10/20 T.M.)

  • 世界ではウイルス感染症が流行しており、治療薬の開発が喫緊の課題です。本論文の研究グループは、5-Hydroxymethyltubercidin (HMTU) が複数のウイルス種に対して、抗ウイルス活性を示すことを見出しました。
  • 行った解析のうち、ヒトコロナウイルスが感染した細胞での増殖への影響を調べるために、SARS-CoV-2ではVeroE6細胞株、HCoV-OC43ではA549細胞株をもとにしたTMPRSS2を恒常発現する細胞を樹立しました。
  • 細胞樹立のために使用したTMPRSS2を発現するレンチウイルスベクターの構築に、CSII-CMV-MCS-IRES2-Bsd (cat# RDB04385)が使用されました。
  • 論文
    Uemura, K. et al., 5-Hydroxymethyltubercidin exhibits potent antiviral activity against flaviviruses and coronaviruses, including SARS-CoV-2. iScience. 24 (10): 103120, 2021. PMID: 34541466.
  • プレス発表
    北海道大学、日本医療研究開発機構「新型コロナウイルスの増殖を抑える核酸代謝拮抗薬の発見~コロナウイルスやフラビウイルス等,広域的抗ウイルス薬としての期待~」2021年9月14日。
  • 使用されたリソース
    CSII-CMV-MCS-IRES2-Bsd (cat# RDB04385)


組換えガレクチンタンパク質の発現と精製 (2021/05/13 N.N.)

  • ガレクチンは、βガラクトシドに特異的に結合するレクチンファミリーの総称であり、発生、分化、癌、免疫など幅広い生命現象に関与することが知られています。
  • 長年ガレクチン研究に携わってこられた香川大学の西 望 先生は、これまでに大腸菌を利用したヒトガレクチンファミリーの発現と精製方法を確立されました。西 先生は、ガレクチン研究をこれから始めたい研究者の一助となるように、糖鎖工学専門情報サイトGlycoforum(Glycoforum 23 (5), A15, 2000)に大腸菌を用いて発現させた組換えガレクチンタンパク質の精製に関する27ステップからなる実験プロトコルを公開されています。実験プロトコルには、ステップ毎の操作の注意点や各ガレクチンに関する取り扱いの注意点などが記載されています。
  • ガレクチンファミリーの発現に用いる大腸菌発現用プラスミドは、西 先生のご好意によって、ヒト約60種類、マウス及びラット約20種類が当室に寄託されています。寄託されたプラスミドは、野生型の他、糖鎖結合サイトの一部でArgをHisに置換した変異体、リンカーペプチドの一部を除去した変異体など有用なプラスミドが含まれています。当室から提供するプラスミドが、ガレクチンが関与する生命現象の研究の一助になれば幸いです。
  • 論文
    西 望 組換えガレクチンタンパク質の発現と精製に関するノート Glycoforum 23 (5), A15, 2000.
  • 寄託されたリソース
    Galectin family plasmid


マイトファジー可視化蛍光センサー mito-SRAI (2021/05/13 N.N.)

  • マイトファジーは、損傷したミトコンドリアを選択的に分解するオートファジーであり、不良なミトコンドリアを除去する細胞内機構です。
  • この度、理化学研究所脳神経科学研究センターの宮脇敦史先生、片山博幸先生と順天堂大学の日置寛之先生の研究グループは、生きた細胞のみならず、固定標本上においてもマイトファジーを定量的に可視化できる蛍光センサーであるmito-SRAIを共同開発しました。mito-SRAIは、ミトコンドリア移行シグナルとリソソーム内の酸やタンパク質分解酵素に耐性を持つシアン色蛍光タンパク質TOLLESとpHに応じて蛍光強度が変わる黄色蛍光タンパク質YPetから構成されます。mito-SRAIは、ミトコンドリア内部に特異的に局在し、かつ固定標本での観察でもシグナルが消失しないように工夫されています。
  • 今回開発されたmito-SRAIは、創薬アッセイなど膨大な量の固定細胞標本を観察する実験や、固定組織標本を観察することが多い動物実験にも対応できます。培養細胞などに発現させることで、TOLLES とYPetの2波長の蛍光強度比によってマイトファジーを観察できます (Katayama, H. et al., Cell, 181 (5): 1176-1187, 2020. PMID: 32437660)。
  • 論文、関連情報
    Katayama, H. et al. Visualizing and Modulating Mitophagy for Therapeutic Studies of Neurodegeneration. Cell 181 (5): 1176-1187.e16 (2020). PubMed PMID 32437660
  • Resarch Tools of Autophagy and Mitophagy
  • 寄託されたリソース
    SRAI_pcDNA3 (cat# RDB18222)
    mito-SRAI_pcDNA3 (cat# RDB18223)
    pAAV2-TRE-mito-SRAI-BGHpA (cat# RDB18684)


グリオーマ形成に対する進化的に保存された非コードRNA “ECONEXIN”の発がんの効果 (2020/11/10 K.N.)

  • 近年、lncRNAと細胞がん化の関連について注目され始めてきましたが、ほとんどのlncRNAの機能は未解析であり、新規のがん関連lncRNAの発見は容易ではありません。
  • 重要な機能を持つ遺伝子の配列は進化の過程で高度に保存性されているとの仮説のもと、筆者らはヒトとの相同性が高いマウスのC130071C03RIK遺伝子とヒトlncRNA遺伝子 “ECONEXIN” (LINC00461) を同定しました。CONEXINは、脳で、しかもグリオーマがある時に特に発現が高く、miR-411-5pと結合することで、Argonaute (AGO2) と複合体を形成することを見出しました。AGO2はRNA依存的サイレンシングに関わるタンパク質として知られており、この複合体はグリオーマ形成を抑える効果があるトポイソメラーゼ2a (TOP2A) 遺伝子の発現を妨げることがわかりました。
  • 本研究に使用されたAGO2 wtならびにPAZドメイン変異体発現ベクター(RDB15797-15799)、TOP2A-3’UTRのルシフェラーゼアッセイ用ベクター (RDB15800)、TOP2A発現ベクター (RDB15801) を当室に寄託していただきました。
  • 論文
    Deguchi, S. et al. Oncogenic effects of evolutionarily conserved noncoding RNA ECONEXIN on gliomagenesis. Oncogene 36 (32): 4629-4640, 2017. PMID: 28368417.
  • 寄託されたリソース
    p3xFLAG-Myc-CMV-AGO2-WT (cat# RDB15797)
    p3xFLAG-Myc-CMV-AGO2-PAZ-mut (cat# RDB15798)
    p3xFLAG-Myc-CMV-AGO2-PAZ-del (cat# RDB15799)
    pmirGLO-TOP2A-3′-UTR (cat# RDB15800)
    pcDNA-DEST47-TOP2A (cat# RDB15801)


Lys48にリンクしたポリユビキチン鎖を切断する脱ユビキチン化酵素”USP-25″の基質特異性は二連ユビキチン結合モチーフ(UIM)領域が決めている (2020/11/10 K.N.)

  • ユビキチンは、他のタンパク質を修飾してプロテオソームでの分解を促す他、様々な役割を担います。ポリユビキチン鎖には結合に使われるアミノ酸の位置の違いから、Lys48リンクとLys63リンクの2種類があることが知られています。
  • ポリユビキチン鎖の分解反応は、Lys63リンクポリユビキチン鎖に比べ、Lys 48リンクポリユビキチン鎖の分解機序については研究が進んでいません。筆者らは、脱ユビキチン化酵素”USP-25″のユビキチン結合部位が二つ並んだ二連UIM領域の変異体を作成し、結合が酵素活性に必要であることを示したうえで、二連UIM領域がLys 48リンクポリユビキチン鎖に対する基質特異性を規定していることを見出しました。USP-25のwtならびにmutantの発現ベクターは、理研BRCより提供したヒトUSP-25 cDNA クローンをもとに作製されました。理研BRCには、”ゲノムネットワークプロジェクト”のヒトcDNAクローンが寄託されており、そのうちのひとつつです。
  • 論文
    Kawaguchi, K. et al. Tandem UIMs confer Lys48 ubiquitin chain substrate preference to deubiquitinase USP25. Sci. Rep. 7: 45037, 2017. PMID 28327663.
  • 使用されたリソース
    IRAK168O08 (cat# HGY067544)


狙い通りの巨大ゲノム領域を欠損させるCRISPR-Cas9を利用した手法の開発 (2020/11/10 K.N.)

  • CRISPR-Cas9を用いたゲノム編集技術では、狙ったゲノム領域、例えばエクソンなどを欠損させたマウスを樹立することが可能になりました。しかし、メガベースを超えかつ狙い通りのブレークポイントを持つ領域の欠損させる効率はまだ高くありません
  • 数メガベース単位の領域欠損が関与するヒト疾患を模倣したモデルマウスの樹立にはこの難題を克服しなければなりません。筆者らは、マウスSox9遺伝子上流にブレークポイントを設計したドナーベクターを用いることで、マウス受精卵に対するゲノム編集により、狙い通りのブレークポイントを持つ約5メガベースの欠損の作成した例を紹介しています。ブレークポイントの確認には、マウスSox9上流配列に位置する”B6N mouse BAC clone”を用いたDNA FISH解析を行っています。
  • 論文
    Kato, T. et al. Creation of mutant mice with megabase-sized deletions containing custom-designed breakpoints by means of the CRISPR/Cas9 system. Sci. Rep. 7 (1): 59, 2017. PMID: 28246396.
  • 利用されたリソース
    B6N mouse BAC clones
    B6Ng01-332K06, B6Ng01-295D01、 B6Ng01-223B06, B6Ng01-111E12, B6Ng01-299I16, B6Ng01-234K06


Notchシグナルで制御されている長鎖非コーディングRNA”TUG1″は脳こう腫(グリオーマ)治療の標的となる (2020/11/10 K.N.)

  • Notchシグナルは、グリオーマのがん幹細胞 (GSC) の自己複製を促進することが知られていますが、自己複製を担うSOX2、MYC、NESTINらにどのように関与するかは未解明です。筆者らは、ゲノム情報解析とlncRNA発現量解析の結果、Notchシグナル依存的に発現誘導される約7kbの長鎖非コーディングRNA “TUG1″を見出しました。
  • さらに、TUG1がmiR-145と結合しアンタゴニストとして働くことでSOX2やMYCの発現量を上昇させること、ヒストンH3K27のメチル化を促進することで下流のBDNFなどの神経成長因子の発現を抑制し、幹細胞維持に関わっていること、TUG1の発現抑制により生体内でグリオーマ形成が抑えられることを見出しました。さらに、TUG1のエクソン毎の発現ベクターを用い、エクソン1に機能ドメインがあることを見出しました。研究に使用されたTUG1遺伝子の3エクソン各々の発現ベクターは、理研BRCから提供可能です。皆様の活発なご利用をお待ちしております。
  • 論文
    Katsushima, K., Targeting the Notch-regulated non-coding RNA TUG1 for glioma treatment. Nat. Commun. 7: 13616 (2016). PMID 27922002.
  • 寄託されたリソース
    pTnT-TUG1 exon1 (RDB15794)
    pTnT-TUG1 exon2 (RDB15795)
    pTnT-TUG1 exon3 (RDB15796)


新規蛍光タンパク質Achilles (2020/3/24 N.N.)

  • 蛍光タンパク質を用いたライブイメージングには、蛍光タンパク質の成熟時間 (蛍光を発するまでの時間)が短いことが重要です。この度、理研CBS細胞機能探索技術研究チームの新野 祐介先生、宮脇 敦史先生は、Venusを改良した、より成熟時間の短いAchillesを開発されました。当室から提供可能です。
  • 京都大学の影山龍一郎先生の研究グループは、分節時計遺伝子Hes7とVenusの融合タンパク質を用いてHes7の動態の観察を試みましたが、Hes7の分解速度が速く、蛍光観察が困難でした。そこで、AchillesとHes7の融合タンパク質を用いて、同実験を行うことでHes7タンパク質の動態解析に成功しています(Yoshioka-Kobayashi, K. et al. Nature, 2020)。
  • 分節時計遺伝子Hes7の周期的な転写変動は、培養細胞で再現できます。Harvard Medical School のDr. Olivier Pourquieの研究グループは、タンパク質分解シグナルを付与して不安定化させたAchillesをHes7遺伝子の3’末端側に挿入した細胞株を樹立し、この細胞でHes7-Achilles遺伝子の周期的な転写変動を単一細胞レベルで検出することに成功しています。(Diaz-Cuadros, M. et al. Nature, 2020)。
  • 論文、関連記事
    Yoshioka-Kobayashi, K. et al. Coupling delay controls synchronized oscillation in the segmentation clock. Nature, 2020. PMID: 31915376
    Diaz-Cuadros, M. et al. In vitro characterization of the human segmentation clock. Nature, 2020. PMID: 31915384
  • 寄託されたリソース
    Achilles_pRSETB (cat# RDB15982)


グルココルチコイドは、T細胞上のPD-1をアップレギュレートする(2020/2/18 N.N.)

  • T細胞は、誘導的に発現するPD-1や免疫抑制剤のグルココルチコイド(GC)により活性化が抑制されることが知られています
  • 前田先生の研究グループは、各種免疫抑制剤のPD-1発現への影響を調べる研究で、GCがPD-1の発現を増強することを見出しました。さらに、PD-1の発現増強は、PD-1遺伝子上流の転写調節領域にあるGC応答配列に依存していることを明らかにしました。
  • この研究で用いられたPD-1の転写調節領域を含むゲノムDNAは、当室のB6N BACクローン(B6Ng01-240G08)から、PCRによって増幅されたものです。
  • 論文、関連記事
    Maeda, N. et al. Glucocorticoids potentiate the inhibitory capacity of programmed cell death 1 by up-regulating its expression on T cells. J. Biol. Chem., 294 (52): 19896-19906, 2019. PMID: 31723031
  • リソース情報
    クローンセット&ゲノムDNA -Genomic clone-


BACクローン (2020/2/18 N.N.)

  • 理研BRC DNA Bankは、マウス (C57BL/6N及びMSM/Ms系統)、ラット(F344/Stm及びLE/Stm系統)、ニホンザル、ショウジョウバエ(D. melanogasterなど5種)のBAC(バクテリア人工染色体)クローンを整備、提供しています。ご希望のBACクローンは、専用のブラウザーを用いて遺伝子名で検索でき、またゲノム領域上のクローンの位置を確認できます。
  • BACクローンは、遺伝子ノックアウト動物樹立用のベクターの構築、蛍光タンパク質やLacZによる遺伝子発現レポーターを導入した動物の作製などに利用されています。
  • BACクローンは遺伝子の転写調節領域のクローニングにも利用されており、「グルココルチコイドは、T細胞上のPD-1をアップレギュレートする (2020/2/18 N.N.)」で紹介しています。
  • リソース情報
    クローンセット&ゲノムDNA -Genomic clone-


Atg2タンパク質は、オートファゴソーム膜の形成に必要な脂質分子の輸送に直接関与する。(2019/12/16 N.K.)

  • オートファジーは、細胞内で不要タンパク質を分解・再利用するメカニズムの1つです。不要タンパク質は、まずリン脂質膜構造のオートファゴソーム内に隔離されます。オートファゴソーム生合成には数種のAtgタンパク質群が関わっています。
  • 本研究において、筆者らは、Atg2タンパク質が、ERとオートファゴソームをつなぐテザリング活性を持ち、かつER膜からオートファゴソーム膜へのリン脂質分子の輸送に直接的にかかわることを、X線結晶構造解析、およびFRETを応用して開発した新規のリピドトランスファーアッセイ法を用いて明らかにしました。本研究には、出芽酵母と分裂酵母由来のAtg2タンパク質が用いられており、分裂酵母Atg2の発現ベクターを構築する際に当室が提供したSpFFH31A11 (SPW052411)が用いられました。
  • 論文
    Osawa, T. et al. Atg2 mediates direct lipid transfer between membranes for autophagosome formation. PMID 30911189.
  • 使用されたリソース
    SpFFH31A11 (SPW052411)


効率的なPCRクローニングのための新規開発ベクター (2019/10/11 N.N.)

  • PCRクローニングを効率的に行うことができる新規ベクターが、京都産業大学生命科学部の本橋 健 先生により開発され、本年4月に論文として発表されました(下記文献等をご参照下さい)。TAクローニング用、平滑末端クローニング用、並びに兼用の3種類があります。
    皆様の活発なご利用をお待ちしております。
  • 寄託されたリソース
    • TAクローニングベクター; pCRT (cat# RDB17479)
      制限酵素Xcm Iで本ベクターを処理することでTAクローニングベクターに利用することができます。
    • 平滑末端クローニングベクター; pCRZero (cat# RDB17481)
      制限酵素EcoR Vで本ベクターを処理することで平滑末端クローニングベクターに利用することができます。
    • TA-、平滑末端クローニング兼用ベクター; pCRZeroT (cat# RDB17480)
      制限酵素Xcm Iで処理することでTAクローニングベクターに、制限酵素Sma Iで処理することで平滑末端クローニングベクターにそれぞれ利用することができます。
  • 論文
    Motohashi, K. A novel series of high-efficiency vectors for TA cloning and blunt-end cloning of PCR products. Sci. Rep. 9 (1): 6417, 2019. PMID: 31015513.
  • 参考webサイト
    生命科学部 本橋 健 教授がPCRクローニングを効率的に行うための新しいベクターを開発しました (京都産業大学2019/4/24)


組織を構成する細胞の形態や配列を調節する制御メカニズムの解明 (2019/9/6 N.N.)

  • 組織を構成する細胞の形態と配向は細胞骨格の動態や細胞極性によって決定されています。細胞骨格の動態変化は、情報伝達物質のやりとりによって誘導されることが示唆されていますが、どの様にして細胞骨格の動態に反映されるか、その制御メカニズムは未解明でした。
  • ゲノム編集するターゲット遺伝子が致死、あるいは検出が容易な表現型を示さないような場合、標的外の遺伝子変異を抑えることでスクリーニングと致死遺伝子同定に必要な労力を少しでも抑えることができます。ランダムにゲノムに挿入されるベクター数が多いとゲノムへの過剰なCas9酵素のアタックが起き、Off-targetの原因となると考えられています。
  • 熊本大学大学院生命科学研究部の菊池 浩二先生の研究グループは、Wnt5aのシグナル経路が細胞骨格を構成する微小管の動態制御に関わることに着目し、間をとりもつ分子を探索するため、siRNAライブラリーによる表現型スクリーニングを行い、Map7/7D1を同定しました。続いて、培養細胞やショウジョウバエ個体を用いたMap7/7D1のノックダウン実験などを経て、Map7/7D1がWnt5aシグナル経路における伝達物質の一つであるDvlと結合すること、Map7/7D1がDvlの局在を制御することを見出し、Wnt5aシグナル経路と微小管の動態変化を結びつける制御メカニズムを明らかにしました。
  • 本研究には当室より提供したMAP7をコードするクローン(IRAK049L15)が用いられており、蛍光ライブイメージングのために作製したpEGFP-N3-hMap7によりMap7/7D1の細胞内局在を解析しています。pEGFP-N3-hMap7の他、計3種類のクローンは、菊池先生のご厚意により当室に寄託していただきました。皆様の積極的なご利用をお待ちしております
  • 論文
    Kikuchi, K. et al. Map7/7D1 and Dvl form a feedback loop that facilitates microtubule remodeling and Wnt5a signaling. EMBO Rep. 19 (7): e45471, 2018. PMID: 29880710.
  • プレス
    組織の形成に関わる、細胞の「かたち」や「ならび」を調節する新しい仕組みの解明 (熊本大学2018/6/7)
  • 寄託されたリソース、提供したリソース
    pEGFP-N3-hMap7 (cat# RDB16943)
    pcDNA3.1-V5His6-hMap7 (cat# RDB16944)
    pEGFP-N3-mMap7D1 (cat# RDB16945)
    IRAK049L15 (cat# HGX019879)


高効率ゲノム編集用ベクター pGedit (2019/7/26 H.S.)

  • 産業技術総合研究所 長崎 晃先生の研究グループにより開発された、高効率ゲノム編集用ベクター pGedit が到着しました。
  • ゲノム編集するターゲット遺伝子が致死、あるいは検出が容易な表現型を示さないような場合、標的外の遺伝子変異を抑えることでスクリーニングと致死遺伝子同定に必要な労力を少しでも抑えることができます。ランダムにゲノムに挿入されるベクター数が多いとゲノムへの過剰なCas9酵素のアタックが起き、Off-targetの原因となると考えられています。
  • 長崎先生の研究グループが開発したpGedit (cat# RDB16763)はblasticidin S 耐性遺伝子 (Bsr) を持つCas9の発現ベクターです。より短時間で細胞を選択できるblasticidin S を使い、blasticidin Sの培地添加を24~48時間のみに限定することでベクターのゲノムへのインテグレーションを抑え、さらにEGFPをBsrと融合して発現することにより、ベクターの残存をモニターできるような工夫をしました。また、sgRNAスカフォールド内にあるRNA polymerase III terminal signal (TTTT)を取り除くことでsgRNA量を増加させ、ゲノム編集効率の増加を期待しています。
  • このプラスミドの有用性をみるため、ヒト骨肉腫上皮細胞U2OSを用いて2種類のヒト細胞質アクチン遺伝子、ACTBとACTG1に対するターゲット配列をpGeditに挿入し、この2つの遺伝子ノックアウト細胞株を取得する実験を行いました。その結果、それそれの遺伝子について約20の候補細胞から少なくとも5個のノックアウト細胞株を得ることに成功しました。
  • 論文
    Nagasaki, A. et al. A genome editing vector that enable easy selection and identification of knockout cells. Plasmid, 98: 37-44, 2018. PMID : 30196057.
  • 寄託されたリソース
    pGedit (cat# RDB16763)


ゲノム編集が起こった細胞を効率良く選択するためのプラスミド pCAG-NexxoR (2019/6/21 H.S.)

  • 国立精神・神経医療研究センター 照光実加先生、橋戸和夫先生の研究グループにより開発された、ゲノム編集が設計通りに起きた細胞を薬剤耐性により効率的に濃縮できるプラスミド pCAG-NexxoR が到着しました。
  • まずターゲット配列を含むゲノム断片を挿入したpCAG-NexxoR をモニタリング用プラスミドとして作製します。次に、ゲノム編集に必要な酵素およびガイドRNAをモニタリング用プラスミドと共に細胞に導入します。その後G418を加えた培地で耐性細胞を選択することにより、モニタリング用プラスミド上でゲノム編集が起きた細胞のみが生育し高効率でゲノム編集が起きた細胞を得ることができます。
    照光先生の研究グループによるC2C12培養細胞を用いたパイロット実験では、約98%の効率で変異体が得られ、変異体中の約2%がホモ変異体でした。(図1)
  • 寄託されたリソース
    pCAG-NexxoR (cat# RDB16803)
    pCAG-EGxxFP (RDB13532)のEGFPをネオマイシン耐性遺伝子に置き換え改変したプラスミドです。
  • 実験結果の一例
    ゲノム編集用プラスミドpX330-ガイドRNA(pX330にガイドRNA配列を挿入)、pCAG-EGxxFP-target (pCAG-EGxxFPにtarget配列を挿入)をC2C12細胞にCotransfectionし、24時間後からG418添加培地で培養しました。このとき、pCAG-NexxoR-target(pCAG-NexxoRにtarget配列を挿入)、あるいはpCAG-NeoR (G418耐性遺伝子発現ベクター) もTransfectionしました。
    この結果から、薬剤耐性遺伝子の共発現だけでは選別できないことが示されNexxoRの有用性が示されました。(実験結果は、国立精神・神経医療研究センターの照光先生に提供していただきました。)

    図1.左: G418添加48時間でゲノム編集を生じた細胞(GFP陽性)が選別され、GFP陰性細胞はほぼ見られませんでした。
    中: G418添加無ではGFP陰性細胞が多く見られました。
    右: pCAG-NeoRのCotransfectionではゲノム編集を生じた細胞(GFP陽性)が選別されずGFP陰性細胞が多く見られました。


IL1B遺伝子発現制御における転写コアクチベーターTAZの機能 (2019/05/13 T.M.)

  • 悪性中皮腫の表現型にYAP遺伝子が関与することがこれまで示されてきました。一方、YAPのパラログであるTAZの悪性中皮腫への関与は十分に明らかにされていませんでした。
  • 本論文では、活性型TAZ (S89A)により、不死化中皮細胞が形質転換することが示され、マイクロアレイによるmRNA発現解析と遺伝子オントロジー解析の結果、TAZがサイトカイン遺伝子の発現制御に関わることが示されました。悪性表現型におけるTAZの機能は、活性型TAZの発現後のIL1A, IL1B, IL6ならびにIL24のmRNA発現および各遺伝子のノックダウンによる細胞増殖への影響により調べられ、IL1BがTAZの下流遺伝子であることが分かりました。
  • TAZによるIL1B遺伝子発現の活性化の検定に、pKM2L-phIL1Bルシフェラーゼレポーターが使われました。
  • 論文
    Matsushita, A., Sato, T., Mukai, S., Fujishita, T., Mishiro-Sato, E., Okuda, M., Aoki, M., Hasegawa, Y., Sekido, Y.. TAZ activation by Hippo pathway dysregulation induces cytokine gene expression and promotes mesothelial cell transformation. Oncogene 38: 1966-1978 (2019). PMID 30401981.
  • 使用されたリソース
    pKM2L-phIL1B (cat# RDB05526)


HMGA1はPLAUとSERPINE1遺伝子の制御を通じてurokinase plasminogen activatorシステムに影響を与える (2019/04/12 T.M.)

  • HMGA1は、がんのトランスフォーメーションの様々な側面の遺伝子制御に関わることが知られています。
  • 筆者らは始めに、HMGA1の発現レベルに対応する分泌性タンパク質群を明らかにしました。これらのうち、最もよく解析されたがんの浸潤と拡散に関わる経路であるurokinase plasminogen activatorシステムに影響するPLAUとSERPINE1遺伝子の発現調節領域に対して正の調節機能があることを示しました。両遺伝子のプロモーター解析にpGL4-phPLAU (RDB07487) とpGL4-phSERPINE1(PAI-1) (RDB07461) が使われました。
  • 論文
    Resmini, G., Rizzo, S., Franchin, C., Zanin, R., Penzo, C., Pegoraro, S., Ciani, Y., Piazza, S., Arrigoni, G., Sgarra, R., Manfioletti, G. HMGA1 regulates the Plasminogen activation system in the secretome of breast cancer cells. Sci. Rep. 7 (1): 11768 (2017). PMID: 28924209.
  • 使用されたリソース
    pGL4-phPLAU (cat# RDB07487)
    pGL4-phSERPINE1(PAI-1) (cat# RDB07461)


細胞内の異種オルガネラ間の相互作用部位を可視化できる蛍光タンパク質プローブ(2019/3/29 N.N.)


DNAミスマッチ修復の過程におけるATPの加水分解により、MutSはMutLのエンドヌクレアーゼ活性を亢進する (2019/03/15 N.N.)

  • DNAミスマッチ修復はMutSによるミスマッチ塩基対の認識とMutL及び修復にかかわるタンパク質のリクルートによって行われます。
  • MutLの非特異的DNA切断はATP結合により抑制されていますが、そのエンドヌクレアーゼ活性の活性化機構は不明でした。本研究において筆者らはMutLのエンドヌクレアーゼ活性のATP結合依存的な抑制がATPの加水分解によって解除されることを見出しました。
    本研究では、当室から提供した MutSタンパク質発現クローンTEx18D08 (cat.# THR007280)
    及び MutLタンパク質発現クローンTEx18C04 (cat.# THR007252) がATPase assayに使用されました。
  • 論文
    Shimada A, Kawasoe Y, Hata Y, Takahashi TS, Masui R, Kuramitsu S, Fukui K. MutS stimulates the endonuclease activity of MutL in an ATP-hydrolysis-dependent manner. FEBS J. 280(14):3467-3479, 2013. PMID : 23679952.
  • 使用されたリソース
    TEx18D08 (Thermus thermophilus MutS)
    TEx18C04 (Thermus thermophilus MutL)


ショウジョウバエ培養細胞での組換えタンパク質発現用プラスミド(2019/2/22 T.Y.)

  • ショウジョウバエS2細胞を使った組換えタンパク質発現系は広く利用されています。
    これまでも筆者らが構築したpMT-PURO (cat# RDB08532) が組換えタンパク質の発現に用いられていましたが、本誌においては安定発現株の作製をさらに効果的に行うために以下のプラスミドを構築しました。
  • 1. pMT-PURO2 (cat# RDB12152): ピューロマイシン耐性マーカーのpuromycin N-acetyl-transferase (pac)を安定して発現させるためにpac遺伝子上流にkozak配列を導入したプラスミドです。
  • 2. pMT-PURO2G (cat# RDB09004): ピューロマイシン耐性マーカーpacに融合したEGFPを観察することで形質転換効率や遺伝子導入効率の評価ができます。
  • 3. pMT-PURO2R (cat# RDB09005): ピューロマイシン耐性マーカーpacに融合したDsRED2を観察することで形質転換効率や遺伝子導入効率の評価ができます。
  • 目的遺伝子はmetallothionein プロモーター下流のMCSに挿入します。作製した安定発現株はCuSO4を添加することで目的遺伝子の発現を誘導することができます。
  • 論文
    Nagahashi, K. et al. Fusion of fluorescent protein to puromycin N-acetyltransferase is useful in Drosophila Schneider S2 cells expressing heterologous proteins. Cytotechnology. 65 (2): 173-178, 2013. PMID : 22706964.
  • 寄託されたリソース
    pMT-PURO (cat# RDB08532)
    pMT-PURO2 (cat# RDB12152)
    pMT-PURO2G (cat# RDB09004)
    pMT-PURO2R (cat# RDB09005)


オートファジー活性を定量的に評価できるプローブ(2019/2/1 N.N.)

  • オートファゴソームを可視化してオートファジーを観察するためにMAP1LC3 (LC3)と蛍光タンパク質を融合させたプローブが利用されています。一方で、オートファジーの進行に伴いプローブの蛍光が減衰するため、定量的な活性評価には不向きでした。
  • 東京大学の水島昇先生の研究グループは、LC3とGFPを融合したGFP-LC3と、末端のグリシン (G)を欠くLC3とRFPを融合したRFP-LC3ΔGを同時に当モル量で発現するプローブを開発しました
  • オートファジーの進行よってGFP-LC3は蛍光が減衰するのに対し、RFP-LC3ΔGは細胞内に留まるため、内部標準として機能します。即ち、RFPに対するGFPの蛍光強度比として、オートファジー活性を定量的に評価することができます。
  • 本プローブは、培養細胞だけでなく、マウスやゼブラフィッシュの受精卵や組織でのオートファジー活性を測定することができます。また、多検体解析にも適しています。
  • 論文
    Kaizuka, T. et al. An Autophagic Flux Probe that Releases an Internal Control. Mol. Cell, 64 (4): 835-849, 2016. PMID: 27818143
  • オートファジーの活性を簡便かつ定量的に測定できる新規プローブの開発 [東京大学プレスリリース, 2016/11/7] [link]

  • 提供リソース
    pMRX-IP-GFP-LC3-RFP-LC3 delta G (cat# RDB14600)


オプトジェネティクス(光遺伝学)手法用の発現ベクター(2019/1/11 N.N.)

  • チャネルロドプシン・グリーンレシーバー(ChRGR)(cat# RDB16748)は、緑色光照射により膜電位振動が誘導可能です。
  • ChRGR(ER) (cat# RDB16750)は、ChRGRを小胞体/筋小胞体(ER/SR)に局在させる発現ベクターであり、原著論文では細胞内カルシウムイオン放出の操作に用いられています。
  • 論文
    Asano, T. Igarashi, H. Ishizuka, T. Yawo, H. Organelle Optogenetics: Direct Manipulation of Intracellular Ca2+ Dynamics by Light. Front. Neurosci. 12 :561, 2018. PMID: 30174581.
  • 寄託されたリソース
    pCAGGS-ChRGR-Venus (cat# RDB16748)
    pCAGGS-ChRGR(ER)-Venus (cat# RDB16750)
    Further Genetic Resources for Optgenetics Research


Cre/loxPシステムによりmCherry発現を誘導するベクター (2018/12/07 S.H.)

  • 大阪大学畠中由美子先生の研究グループより、Cre/loxPシステムにより誘導可能なmCherry発現ベクターが到着しました。発表論文では、pCALNL5:mCherryを低濃度のCre組換え酵素発現ベクターと共にマウスの発生E12.5齢のVZ領域へトランスフェクションすることにより、神経前駆細胞をクローナルに標識しました。神経前駆細胞と軸索様突起はmCherryで標識されており、経時的な観察により、軸索様突起の数や長さにより細胞を分類しその動態を明らかにしました。
  • 論文
    Hatanaka, Y. and Yamauchi, K. Excitatory Cortical Neurons with Multipolar Shape Establish Neuronal Polarity by Forming a Tangentially Oriented Axon in the Intermediate Zone. Cerebral Cortex J., 23: 105, 2013. PMID 22267309.
  • 寄託されたリソース
    pCALNL5:mCherry (cat# RDB16747)
  • Cre組換え酵素発現ベクター
    理研DNA BANKでは各種Cre組換え酵素発現ベクター[link]を提供しております。

細胞内小器官可視化クローンのご紹介 (2018/11/14 N.N.)

  • 当室ではミトコンドリアや核など15種類の細胞内小器官(オルガネラ)を可視化できるクローンを提供しています。各々のクローンには蛍光タンパク質マーカーやエピトープタグを融合したオルガネラ局在シグナル配列がクローニングされており、細胞内で発現させたマーカーの蛍光による検出、あるいは、抗体によるタグの検出によってオルガネラを観察できます。
  • これらの内12種類は、理化学研究所 生命機能科学研究センター (BDR) の岡田康志先生、高井啓先生、大阪大学産業科学研究所の永井健治先生の研究グループによって開発されたNano-lantern による観察が可能です [Takai, A. et al., Proc Natl Acad Sci U S A. 112 (14): 4352-4356, 2015]。Nano-lanternは、ルシフェラ-ゼと蛍光タンパク質を融合した、従来よりも明るい発光タンパク質です。オルガネラ局在シグナル毎に黄緑色、青緑色、橙色の3色を提供しています。積極的なご利用をお待ちしております。
  • 可視化クローンリスト
  • Nano-lantern リスト


Akaluc 新規開発の赤色発光のルシフェラーゼ (2018/5/7 N.N.)

  • ホタルの生物発光システムは、生命現象のイメージングに汎用されていますが、発光基質の組織透過性が低いという欠点がありました。理研脳神経科学研究センターの宮脇 敦史先生、岩野 智先生、電気通信大学大学の牧 昌次郎先生のグループは、生きた動物個体深部を非侵襲的に観察できる人工生物発光システムAkaBLIを開発しました。
  • AkaBLIシステムは、組織透過性の向上した人工基質AkaLumineとAkaLumineに合わせて開発した人工酵素Akalucで構成されています。AkaBLIの発光シグナルの強度は、従来と比べ100~1000倍です。
  • 宮脇研究室より、人工酵素Akalucの発現ベクターが当遺伝子材料開発室に寄託され、提供可能となりました。皆様の活発なご利用をお待ちしております。
  • 論文
    Iwano, S. et al., Single-cell bioluminescence imaging of deep tissue in freely moving animals. Science 359 (6378): 935-939 (2018). PMID 29472486.
  • プレス
    「脳の深部を非侵襲的に観察できる人工生物発光システムAkaBLI」 (2018/2/23 理研)
  • DNA resource
    pcDNA3 Venus-Akaluc (cat# RDB15781)
    pAAV2 SynTetOff Venus-Akaluc (cat# RDB15782)
    pAAV2 TRE Venus-Akaluc (cat# RDB15783)


共生微生物間の代謝経路のゲノム解析 (2018/3/2 K.N.)

  • 分枝鎖脂肪酸 (Branched-Chain Fatty Acid, BCFA) の共生分解は、嫌気環境下のタンパク質やアミノ酸からのメタン産生の不可欠なステップです。BCFAの代謝経路を同定するため、当センターから提供したBCFA代謝可能なJCM 14075T株のゲノムDNAについて解析され、さらにBCFA代謝不可能な菌株のデータとの比較解析が行われました。
  • 論文
    Narihiro, T. et al. Comparative Genomics of Syntrophic Branched-Chain Fatty Acid Degrading Bacteria. Microbes. Environ. 31 (3): 288-922 (2016). PMID 27431485.
  • 使用されたリソース
    Genomic DNA of Syntrophomonas wolfei subsp. methylbutyratica JCM 14075T (cat# JGD12758)


ビオチン化タグ付加転写因子による安定したChIP-seq解析 (2018/2/16 K.N.)

  • ChIP-seq解析は、網羅的な転写因子結合サイト解析の有効な手法の一つです。しかし、ChIP-seq解析の精度は抗体の品質に依存している問題点がありました。本論文では、ビオチン化タグを転写因子に付加して発現させ、アビジンビーズにより回収することで、ChIP-seq解析に適した抗体が得られない場合や多種類の転写因子を対象とする場合に、より簡便で安定したChIP-seq解析ができることを報告しています
  • 論文
    Matsuda, K. et al., ChIP-seq analysis of genomic binding regions of five major transcription factors highlights a central role for ZIC2 in the mouse epiblast stem cell gene regulatory network. Development 144 (11): 1948-1958, 2017. [PMID 28455373]
  • 寄託されたリソース
    pCAGGS-BLRP-BirA (cat# RDB15774)


脂質ラフトの解析を可能にする蛍光標識発現プラスミドのご紹介 (2018/2/6 N.N.)

  • 脂質ラフトは、細胞膜上の微小領域であり、シグナル伝達やエンドサイト―シスなどにおいて重要な役割を果たしていると考えられています。これまで、脂質ラフトを構成するスフィンゴミエリンやコレステロールを個々に標識する手段が乏しく、詳細な解析が困難でした。
  • 理化学研究所 小林脂質生物学研究室の小林俊秀主任研究員(研究当時)の研究グループは、脂質に結合するタンパク質に蛍光タンパク質を融合し、プローブとすることで脂質ラフトを可視化する手法を開発しました。
  • 当開発室では、これらの脂質ラフト、スフィンゴミエリン、コレステロールを標識できるmCherryあるいはGFPのプラスミドを提供しています。活発なご利用をお待ちしております。
  • 参考Webサイト、参考文献
    脂質ラフト案内サイト [link]
    マイタケ由来タンパク質がインフルエンザウイルスの増殖を抑制 (RIKEN, 2016.8) [link]
    Makino, A. et al. FASEB J., 31 (4): 1301-1322, 2017. [PMID: 27492925]
    Makino, A. et al. FASEB J., 29 (2): 477-493, 2015. [PMID: 25389132]
    Shimada, Y. et al. Eur. J. Biochem., 269 (24): 6195-6203, 2002. [PMID: 12473115]


BACクローンを用いたGpr151-Creマウスの樹立と神経細胞の破壊 (2018/02/06 T.M.)

  • Gpr151プロモーター制御下でNLS-Creを発現させるためのBACクローンの作製にMSMg01-081G04が使用され、このクローンを用いてGpr151-Creマウスを樹立しました。Cre特異的lacZレポーターマウスとの交配により、interpeduncular nucleus (IPN)に投射する内側手綱核(MHb)medial nucleus of habenular complex (mHb) コリン作動性神経細胞を標的とすることが明らかになりました。そこで、Eno2-Diphtheria toxin A マウスとの掛け合わせにより、特定の神経細胞の破壊に使用しました。
  • 論文
    Kobayashi Y. et al., Genetic dissection of medial habenula-interpeduncular nucleus pathway function in mice. Front Behav. Neurosci. 7: 17 (2013). PMID: 23487260.
  • 使用されたリソース
    MSM/Ms Mouse BAC clone
    MSM/Ms mouse BAC references
    MSMg01-081G04 (searching result)


分裂酵母を用いた炭疽菌細胞骨格の解析 (2018/02/06 T.M.)

  • バクテリア細胞骨格は病原原核生物がもつ病原性プラスミドの分配に利用されています。炭疽菌Bacillus anthracisのTubZ (Ba-TubZ)はpXO1の分配に関わっているが、生物物理学的特性は詳細に解析されていませんでした。その特性を解析するため、GFP融合タンパク質を分裂酵母に発現させ、共焦点顕微鏡画像が解析されました。
  • 論文
    Srinivasan, R., Mishra, M., Leong, F.Y., Chiam, K.H., Balasubramanian, M. Bacillus anthracis tubulin-related protein Ba-TubZ assembles force-generating polymers. Cytoskeleton (Hoboken) 68 (9): 501-511 (2011). PMID 21780309.
  • 使用されたリソース
    pDUAL-HFG1c (cat# RDB06133)
    pDUAL-HFG41c (cat# RDB06134)
    pHFG41-ccdB2 (cat# RDB06526)


Gli認識配列レポーターを用いたHedgehogシグナルの解析 (2018/02/06 T.M.)

  • 骨粗しょう症の誘発とHedgehogシグナルの抑制における酸化ストレスの影響を明らかにするために、マウス胚由来間葉系C3H10T1/2細胞の骨芽細胞分化 について、介在因子と想定されているMAPKに注目して解析しました。C3H10T1/2細胞の酸化ストレスとMAPKインヒビターの影響下でGliを介した転写活性化を観察するために、Gli転写因子認識配列を持つルシフェラーゼレポーターが使用され、JNK1によるGliを介した転写活性化の抑制が示唆されました。
  • 論文
    Shiohama, T., Fujii, K., Uchikawa, H., Takatani, T., Mizuochi, H., Kohno, Y. Oxidative stress-induced JNK1 phosphorylation inhibits hedgehog signalling and osteoblast differentiation. Cell Biol. Int. Rep. 21 (2): 53-62 (2014).
  • 使用されたリソース
    8×3’Gli-BS-delta51-LucII (cat# RDB08061)
    8xm3’Gli-BS-delta51-LucII (cat# RDB08062)
    pcDNA3.1-His-Gli1 (cat# RDB08064)


ヒトiPS細胞を肝細胞に分化誘導する遺伝子 (2018/02/06 T.M.)

  • iPS細胞を肝細胞に分化誘導する候補遺伝子を見つけるため、ヒト成人肝細胞とiPS細胞201B7細胞の遺伝子発現プロファイルの比較により転写因子を絞り込み、16の遺伝子を同定しました。これら16種類の遺伝子の発現ベクターをそれぞれ構築、iPS細胞から肝細胞分化を誘導する候補遺伝子を同定するため、201B7細胞に各ベクターを遺伝子導入し、未成熟肝細胞のマーカーであるAFP遺伝子の発現を誘導し、かつNanog遺伝子の発現を抑制する遺伝子をスクリーニングし、CEBPA、CEBPB、FOXA1、FOXA3の4遺伝子を見出しました。これらの遺伝子のうち、CEBPAあるいはCEBPBあるいは4遺伝子を同時にを遺伝子導入した細胞ではAFPおよびアルブミンの最も高い発現が誘導され、これら4遺伝子がiPS細胞の肝細胞分化に適していることが示唆されました。
  • 論文
    Tomizawa, M., Shinozaki, F., Motoyoshi, Y., Sugiyama, T., Yamamoto, S., Ishige, N. Transcription Factors and Medium Suitable for Initiating the Differentiation of Human-Induced Pluripotent Stem Cells to the Hepatocyte Lineage. J. Cell. Biochem. 117 (9): 2001-2009 (2016). Pubmed ID: 26773721.
  • 使用されたリソース
    Genome Network Project Clone
    IRCB003O22 (cat# HGY121558)
    IRAK047O19 (cat# HGY019155)
    IRAK015C16 (cat# HGX006064)
    IRAL031O05 (cat# HGY092741)
    IRAK048J15 (cat# HGY019431)
    IRAK027I02 (cat# HGX010994)
    W01A073N10 (cat# HGE029522)
    NRCD Human cDNA Clone
    Are07G01 (cat# HKR042945).


SF-1強制発現によるステロイド産生細胞の分化誘導 (2018/02/06 T.M.)

  • 2012年に、SF-1発現クローンpCMFlag_hsNR5A1 (RDB06299)を用いることで、ヒトESならびにiPS細胞から中胚葉分化を経てステロイド産生細胞に分化させる手法を開発しました (Sonoyama et al., 2012)。今回、ヒトiPS細胞由来の初期中間中胚葉に同発現クローンを導入、dopamine D1 受容体シグナル経路によるステロイド産生細胞の誘導を検証しました。
  • 論文
    Matsuo, K. et al., Significance of dopamine D1 receptor signaling for steroidogenic differentiation of human induced pluripotent stem cells. Sci. Rep. 7 (1): 15120 (2017). PMID: 29123220.
    Sonoyama, T. et al., Differentiation of human embryonic stem cells and human induced pluripotent stem cells into steroid-producing cells. Endocrinology 153 (9): 4336-4345 (2012). PMID: 22778223.
  • 使用されたリソース
    pCMFlag_hsNR5A1 (cat# RDB06299)


ERストレスによるATF6に依存したSESN2の発現誘導 (2018/02/06 T.M.)

  • SESN2は様々なストレスにより誘導され、細胞のストレスに対する適応を誘導することが知られてきました。ERストレスにより誘導されるSESN2のATF6に依存した発現の解析のため、ドミナントネガティブ型あるいはsiRNAによるATF6の機能抑制下でpGL4-phSESN2 (RDB07413) が使用されました。
  • 論文
    Jegal, K.H. et al., Activating transcription factor 6-dependent sestrin 2 induction ameliorates ER stress-mediated liver injury. Biochim. Biophys. Acta 1864 (7): 1295-1307 (2017). PMID 28433684.
  • 使用されたリソース
    pGL4-phSESN2 (cat# RDB07413)


 蛍光細胞周期インジケーターFucci発現プラスミドの提供のご案内 (2017/11/15 N.N.)


産生されるタンパク質に人工アミノ酸を導入できる宿主大腸菌株 (2017/07/25 N.N.)

  • 宿主大腸菌株RFzero-iy株並びにB-95.ΔA株は、大腸菌のUAGコドンに人工アミノ酸を割り当てることで、人工アミノ酸を取り込んだ非天然タンパク質を産生できる宿主大腸菌株です。
  • 大腸菌RFzero-iy 株は、産生されるタンパク質に、3-ヨードチロシンが取り込まれるように設計された大腸菌株です。取り込みたい部位にUGAコドンを挿入した目的タンパク質の発現プラスミドを本株に導入し、3-ヨードチロシンを添加した培地で培養します (Mukai, T. et al., 2011) 。 大腸菌BW25113株並びに大腸菌BL21(DE3)株を基にした株が提供可能です。
  • 大腸菌B-95. ΔA 株は、人工アミノ酸用tRNAとアミノアシル合成酵素をコードするプラスミド※の導入により、UAGコドンに任意の人工アミノ酸を割り当てることができます。本株を用いて、抗血液凝固活性の効果向上が期待される硫酸チロシンを導入した硫酸化ヒルジンの合成が報告されています(Mukai, T. et al., 2015)。オリジナル株と増殖能を改善した派生株が提供可能です。
  • 論文
    Mukai, T. et al., Biochem. Biophys. Res. Commun. 411 (4): 757-761, 2011. [PMID 21782790]
    Mukai, T. et al., Sci. Rep. 5: 9699, 2015. [PMID 25982672]
  • 参考Webサイト
    DNA情報の変換ルールを人為的に改変
    人工アミノ酸のタンパク質への部位特異的導入技術
  • 寄託されたリソース
    BW25113-based RFzero-iy (cat # RDB14427)
    BL21(DE3)-based RFzero-iy (cat # RDB14428)
    B-95.ΔA (cat # RDB13711)
    B-95.ΔAΔfabR (cat # RDB13712)
    ※人工アミノ酸導入用のプラスミドは、理研CLSTから提供しております。


「GAPDH-HTインジケーター」によるシャペロン介在性オートファジー(CMA)活性評価(2017/06/30 N.N.)

  • 「GAPDH-HTインジケーター」は、CMAの代表的な基質であるGAPDHにHaloTagを融合させたCMAマーカーです。蛍光標識したHaloTagリガンドと共に使用することで、蛍光顕微鏡で細胞内のCMA活性を簡便に評価できます。
  • 論文
    Seki, T. et al. Establishment of a novel fluorescence-based method to evaluate chaperone-mediated autophagy in a single neuron. PLoS One 7 (2): e31232, 2012. PMID: 22363588

    Sato, M. et al. Fluorescent-based evaluation of chaperone-mediated autophagy and microautophagy activities in cultured cells. Genes Cells 21 (8): 861-873, 2016. PMID: 27377049

  • 使用されたリソース
    GAPDH-HT/pcDNA5/FRT (cat # RDB15088)


Cre組換え酵素とfloxマウス由来細胞を用いた遺伝子欠損モデル細胞の樹立(2017/06/23 T.M.)

  • Has2遺伝子欠損モデル細胞を作製するために、Cre recombinase 発現組換えアデノウイルスAxCANCreが利用されました。Has2遺伝子のexon 2をloxP組換え配列で挟んだfloxマウスから細胞を分離し、この細胞に組換えアデノウイルスAxCANCreを感染させることでexon 2欠損させ、欠損モデル細胞を樹立しています
  • 論文
    Chanmee, T. et al. Hyaluronan production regulates metabolic and cancer stem-like properties of breast cancer cells via hexosamine biosynthetic pathway-coupled HIF-1 signaling. J. Biol. Chem. 291 (46): 24105-24120, 2016. PMID: 27758869.
  • 使用されたリソース
    AxCANCre (cat# RDB01748)


メラニン色素可視化ツール「M-INK」(2017/05/02 N.N.)


蛍光カルシウムセンサー G-CaMP (2017/03/16 N.N.)

  • 細胞内のカルシウム濃度を測定するための蛍光センサータンパク質「G-CaMP」発現ベクターが到着しました。
  • G-CaMPは、埼玉大学 脳末梢科学研究センターの中井淳一先生等のグループによって開発された細胞内のカルシウム濃度を測定するための蛍光インジケーターです。蛍光タンパク質、カルモジュリン(Calmodulin; CaM)カルシウム結合領域とミオシン軽鎖キナーゼのM13断片を結合させたユニークな構造をしており、カルシウムの結合により起きる立体構造変化により蛍光を発します (Nakai, J. et al., 2001)。
  • その後、オリジナルのG-CaMPは、至適温度の拡充やシグナル/ノイズ比、感受性等の向上などの改良が加えられました。改良型G-CaMPは、代表的な蛍光カルシウムインジケーターとして世界中の研究者に利用されています。G-CaMPを利用してカルシウム濃度を観察した論文は、iPS細胞から分化させた心筋細胞(Shiba, Y. et al., 2016; cat.no. RDB14612 G-CaMP7.09)やゼブラフィッシュの神経細胞(Muto, A. et al., 2011; cat.no. RDB14607 G-CaMP-HS)等、多数報告されています。
  • 論文
    Shiba, Y. et al. Allogeneic transplantation of iPS cell-derived cardiomyocytes regenerates primate hearts. Nature, 538 (7625): 388-391, 2016. PMID: 27723741
    Ohkura, M. et al. Genetically encoded green fluorescent Ca2+ indicators with improved detectability for neuronal Ca2+ signals. PLoS One, 7 (12): e51286, 2012. PMID: 23240011
    Ohkura, M. et al. An improved genetically encoded red fluorescent Ca2+ indicator for detecting optically evoked action potentials. PLoS One, 7 (7): e39933, 2012. PMID: 22808076
    Muto, A. et al. Genetic visualization with an improved GCaMP calcium indicator reveals spatiotemporal activation of the spinal motor neurons in zebrafish. Proc. Natl. Acad. Sci. U S A., 108 (13): 5425-5430, 2011. PMID: 21383146
  • 寄託されたリソース
    G-CaMP4.1 (cat.# RDB14606)
    G-CaMP-HS (cat.# RDB14607)
    G-CaMP6 (cat.# RDB14609)
    G-CaMP7 (cat.# RDB14610)
    G-CaMP8 (cat.# RDB14611)
    G-CaMP7.09 (cat.# RDB14612)

    Please also visit Calcium Ion Sensor Clones.


BACクローンとrecombineering 手法による長いプロモーターを持つレポーターの構築(2017/02/28 T.M.)

  • ルシフェラーゼを使用したレポーターアッセイは生きた細胞でのリアルタイム観察の強力なツールです。できるだけ長いプロモーターを使用したレポータープラスミドを構築することが望まれます。一般的なクローニング方法ではそのようなプラスミドの構築は困難です。本論文では、BACクローンとrecombineering 手法によりHprt遺伝子の20 kbのプロモーターを持つルシフェラーゼレポーターを構築しました。
  • 論文
    Endo, T. et al. Evaluation of an Hprt-luciferase reporter gene on a mammalian artificial chromosome in response to cytotoxicity. Yonago Acta Med. 59 (2): 174-182 PMID: 27493490.
  • 使用されたリソース
    C57BL/6N (B6N) mouse BAC clone
    Mouse B6N BAC clone B6Ng01-126E09 (クローン検索結果)


オートファジーの活性を定量できるプローブ(2017/02/21 N.N.)


高発光ルシフェラーゼ&ウミサボテン由来GFP (2016/12/28 T.M.)

  • 高発光ルシフェラーゼ
    • D-ルシフェリンによる高い強度の発光が得られます
    • 選べる 3 色発光 !多色観察に応用できます
    • 環境要因に作用されにくい高い安定性を誇ります
  • ウミサボテン由来GFP
    • 耐熱性GFP
    • pH感受性GFP
  • 寄託されたリソース


生きた動物細胞での脂質ラフトの解析を可能にする無毒性タンパク質「ナカノリ」(2016/08/29 N.N.)

  • 細胞膜微小領域の一部であり、スフィンゴミエリンとコレステロールを主成分とする脂質ラフトは、シグナル伝達やウイルス感染などにおいて重要な役割を果たしていると考えられていますが、脂質ラフトを標識する満足のいく手法がないため、詳細な解析が困難でした。理化学研究所 小林脂質生物学研究室の小林俊秀先生(研究当時)の研究グループは、人工的な脂質ラフトを作製し、結合するタンパク質をスクリーニングした結果、スフィンゴミエリンとコレステロール複合体にのみに結合する、すなわち脂質ラフトに特異的に結合するマイタケ由来のタンパク質「ナカノリ」を発見しました。脂質ラフトをナカノリにより標識し、免疫組織化学染色によりインフルエンザウイルスを検出したところ、脂質ラフトの縁からインフルエンザウイルスが出芽する様が観察されました。また、ナカノリは無毒性であるため、蛍光タンパク質と融合したナカノリを用いることで、生きた動物細胞での脂質ラフトの標識が可能となりました。さらに、インフルエンザウイルスを感染させた培養細胞にナカノリを加えることにより、ウイルスの増殖を抑えられることを見出しました。
  • 論文
    Makino, A. et al. A novel sphingomyelin/cholesterol domain-specific probe reveals the dynamics of the membrane domains during virus release and in Niemann-Pick type C. FASEB. J., 2016. Aug, 4. In press. PMID: 27492925.
  • プレスリリース
    マイタケ由来タンパク質がインフルエンザウイルスの増殖を抑制(理化学研究所 2016年8月22日)
  • 寄託されたリソース
    pET28/His6-mCherry-D4 (catalog#RDB14300)
    pET28/His6-EGFP-Nakanori (catalog#RDB14301)


色で分子混雑を評価できる蛍光タンパク質「GimRET」(2016/07/11 N.N.)

  • 細胞内は、様々なタンパク質によって充たされており、この状態を分子混雑といいます。これまで分子混雑を効果的に定量することが困難でした。理化学研究所 生命システム研究センターの渡邉朋信先生の研究グループは、分子混雑と細胞内の水分子の状態の関係に注目し、水分子の状態により、蛍光強度が変わる蛍光タンパク質を開発しました。この蛍光タンパク質と蛍光共鳴エネルギー移動法(FRET法)を組み合わせることによって、細胞内の分子混雑の度合いによって色が変化する蛍光タンパク質「GimRET」を開発しました。
  • 論文
    Morikawa, J.T., Fujita, H., Kitamura, A., Horio, T., Yamamoto, J., Kinjo, M., Sasaki, A., Machiyama, H., Yoshizawa, K., Ichimura, T., Imada, K., Nagai, T., Watanabe, M.T. Sci. Rep. 6: 22342, 2016. PMID: 26956628
  • プレスリリース
    分子混雑が計測できる蛍光タンパク質「GimRET」の開発(理化学研究所 2016年3月9日)
  • 寄託されたリソース
    pPAL7_GimRET (CFP-YFP1G/pPAL7) (catalog#RDB14203)
    pGimRET (CFP-YFP1G/pECFP) (catalog#RDB14204)


単一プラスミドで発現可能な細胞周期観察用蛍光タンパク質Fucci2a (2016/06/17 T.M.)

  • Fucci2aは、2種の蛍光タンパク質(mCherry およびmVenus)に、それぞれG1期特異的タンパク質(Cdt1)およびS/G2/M期特異的タンパク質(Geminin)の細胞周期依存的なデグロン配列を融合させたタンパク質です。バイシストロニック発現用配列 T2Aを使用することにより単一のプラスミドで2種の融合タンパク質を同時に発現できます。Fucci2aを搭載したプラスミドを細胞に導入すると、培養細胞一つ一つの細胞周期の状態を蛍光顕微鏡で検知することができます。
  • 論文
    Mort, R.L., Ford, M.J., Sakaue-Sawano, A., Lindstrom, N.O., Casadio, A., Douglas, A.T., Keighren, M.A., Hohenstein, P., Miyawaki, A., Jackson, I.J. Fucci2a: a bicistronic cell cycle reporter that allows Cre mediated tissue specific expression in mice. Cell Cycle 13 (17): 2681-2696, 2014.
  • 寄託されたリソース
    1. pCAG-Fucci2a (catalog#RDB13080) for transient expression of Fucci2a marker.
    2. pROSA-floxNeo-Fucci2a (catalog#RDB13081) for targeted insertion of Fucci2a marker into mouse ROSA26 locus.

    トランスジェニックマウス B6;129-Gt(ROSA)26Sor<tm1(Fucci2aR)Jkn> (catalog # RBRC06511) は実験動物開発室から提供いたしております。


YidCの結晶構造解析(2016/5/13 N.N.)

  • B. haloduran 株由来のゲノムDNAをもとにクローニングしたYidC遺伝子から組換えタンパク質を作製し、結晶構造解析に利用されました。
  • 論文
    Kumazaki K, Tsukazaki T, Nishizawa T, Tanaka Y, Kato HE, Nakada-Nakura Y, Hirata K, Mori Y, Suga H, Dohmae N, Ishitani R, Nureki O. Crystallization and preliminary X-ray diffraction analysis of YidC, a membrane-protein chaperone and insertase from Bacillus halodurans. Acta Crystallogr F Struct Biol Commun. 70(Pt 8):1056-1060, 2014.
  • 使用されたリソース
    Genomic DNA of Bacillus halodurans, JCM9153 (Cat# JGD12232)


若年性ミオクローヌスてんかん(JME) に関与する領域( EJM1, 6p12-p11) の解析(2016/4/12 K.N.)

  • 筆者らは若年性のミオクローヌスてんかん (JME) に関与するクロモソーム領域の1つとして、BF-HLAとリンクする6番染色体短腕上6p12-p11に、3.5 cM の疾病原因領域 (EJM1) を絞り込んできた。本報告では、まず当該領域の遺伝子マッピングを行い、そのマップを基に患者と健常者の EJM1 領域中の14遺伝子についてエクソンイントロン解析を行い、原因遺伝子の探索がなされた。なお、当室から提供した数種のYACクローンは、BAC/PACのアッセンブリコンティグの順序を正しく並べるための参照として、STS-PCR解析の鋳型に使用された。
  • 論文
    Suzuki, T., Delgado-Escueta, A.V., Alonso, M.E., Morita, R., Okamura, N., Sugimoto, Y., Bai, D., Medina, M.T., Bailey, J.N., Rasmussen, A., Ramos-Peek, J., Cordova, S., Rubio-Donnadieu, F., Ochoa, A., Jara-Prado, A., Inazawa, J., Yamakawa, K. Mutation analyses of genes on 6p12-p11 in patients with juvenile myoclonic epilepsy. Neurosci. Lett. 405 (1-2): 126-131, 2006.
  • 使用されたリソース
    CEPH MEGA YAC clone
    (771C3, 786E1, 834B12, 858B11, 918A11, 938C3, 961C3)

 
細胞内で発現させたタンパク質を任意に除去 (2016.03.25 T.M.)


ヒトTRB3コンディショナルトランスジェニックマウスの作製とTRB3の組織特異的な形態への影響 (2016/3/11 T.Y.)

  • 筆者らのマウス腫瘍細胞を用いたの研究からヒトTribbles related protein 3 (TRB3) pseudokinase は腫瘍細胞の増殖の亢進と核の増大に影響していることが示されていた。本研究ではマウス正常肝組織でのde novo の表現型への影響を探るためCre / loxp システムにより局所的にヒトTRB3 を発現させ肝組織での核の増大を確認した。Cre / loxp システムを用いたヒトTRB3 コンディショナルトランスジェニックマウスの作製には当室から提供したpCALNL5 (RDB01862) とpxCANCre (RDB01675) が使用された。
  • 論文
    Sakai, Y., Fukamachi, K., Futakuchi, M., Miyoshi, I., Tsuda, H., Suzui, M., Hayashi, H. A novel transgenic mouse model carrying human Tribbles related protein 3 (TRB3) gene and its site specific phenotype. Biol. Pharm. Bull. 37 (6): 1068-1074, 2014.
  • 使用されたリソース
    pCALNL5 (cat# RDB01862)
    pxCANCre (cat# RDB01675)


神経のALS症に関与するFUS/TLSの変異はRNA顆粒の形成能を低下する。 (2016/2/5 M.O.)

  • 筆者らはFUS/TLSのC末端にある核移行シグナルの変異が当タンパク質の凝集を引き起こすこと、またその結果、細胞質RNA顆粒 (P-body) の形成が異常になることを見出した。本研究において培養細胞中のP-bodyを可視化するため、マーカーとなるGFPタグを付加したDCP1タンパク質の発現プラスミドを構築するために当室から提供したDCP1 遺伝子クローン(IRAL010J08、cat# HGY084224) を使用した。
  • 論文
    Takanashi, K., Yamaguchi, A., Aggregation of ALS-linked FUS mutant sequesters RNA binding proteins and impairs RNA granules formation. Biochem. Biophys. Res. Commun. 452 (3): 600-607, 2014.
  • 使用されたリソース
    IRAL010J08 (cat# HGY084224)

 
ゲノム編集効率を向上させたCas9-poly(A)発現プラスミド (2016.01.22 T.M.)


活性化したヒト好中球でのインターロイキン6の適切な発現にはクロマチン再構成とTNFαの自己分泌が必要である (2015/12/18 T.Y.)

  • 筆者らはヒト好中球でのIL6の発現の調節機構を調べるため、レポーターアッセイ法を用いてIL6上流にある転写調節領域の影響を検証した。使用したレポータークローンは当室から提供したRDB07313 pGL4-phIL6をもとに構築された。
  • 論文
    Zimmermann, M., Aguilera, F.B., Castellucci, M., Rossato, M., Costa, S., Lunardi, C., Ostuni, R., Girolomoni, G., Natoli, G., Bazzoni, F., Tamassia, N., Cassatella, M.A. Chromatin remodelling and autocrine TNFα are required for optimal interleukin-6 expression in activated human neutrophils. Nat. Commun. 6: 6061, 2015.
  • 使用されたリソース
    pGL4-phIL6 (cat# RDB07313)


Wt1a、Foxc1aおよびNotch メディエーターであるRbpjは相互作用して糸球体上皮細胞の形成を制御する (2015/11/12 T.Y.)

  • Notchシグナルと同じくWt1a、Foxc1aは糸球体上皮細胞の発生運命を調節する因子として知られています。筆者らはこれら因子が相互作用し、糸球体上皮細胞特異的に働く遺伝子を制御することを明らかにしました。なお今回行われた免疫沈降実験にpEF-BOSneo-mNotch1 RAMIC (RDB06771)とpCMX-N/RBP-J (RDB03021)、ルシフェラーゼレポーターアッセイに pGa981-6 (RDB06776)が使用されました。
  • 論文
    O’Brien, L.L., Grimaldi, M., Kostun, Z., Wingert, R. A., Selleck, R., Davidson, A.J. Wt1a, Foxc1a, and the Notch mediator Rbpj physically interact and regulate the formation of podocytes in zebrafish. Dev. Biol. 358 (2): 318-330, 2011.
  • 使用されたリソース
    pCMX-N/RBP-J (cat# RDB03021)
    pEF-BOSneo-mNotch1 RAMIC (cat# RDB06771)
    pGa981-6 (cat# RDB06776)


Lin28a (RNA binding protein) はいくつかの喉頭がん幹細胞を亢進する因子である(2015/10/23 K.N.)

  • 筆者らは、高い幹細胞活性を持つ細胞分画であるSP細胞ではLIN28遺伝子の発現が亢進していることを見出した。LIN28遺伝子と幹細胞活性の関係を調べる中で、LIN28発現ベクター(RDB06602)を喉頭がん細胞に導入し、細胞増殖が促進されること、固相培地への浸潤能が高くなることを確認した。コントロール実験にはRDB05956使用した。
  • 論文
    Hayashi S, Tanaka J, Okada S, Isobe T, Yamamoto G, Yasuhara R, Irie T, Akiyama C, Kohno Y, Tachikawa T, Mishima K. Lin28a is a putative factor in regulating cancer stem cell-like properties in side population cells of oral squamous cell carcinoma. Exp. Cell Res. 319 (8): 1220-1228, 2013
  • 使用されたリソース
    pCMFlag_hsLIN28 (cat# RDB06602)
    pCMV_S-FLAG (cat# RDB05956)


JNK/AP-1のシグナルによる転写活性の指標 (2015/10/6 K.N.)

  • 筆者らは、ケラチノサイトの分化過程におけるK1(ケラチン1) 発現が後期に特異的な原因を調べるため、転写制御機構を調べた。K1遺伝子の転写制御領域には、p63に伴うJNK/AP-1シグナルによって活性化されるAP-1認識配列があるので、当該領域の転写活性をAP-1特異的な転写活性と比較し、検討した。なお、AP-1特異的な転写活性の測定には、当室から提供したp3AP1(PMA)RE-TK hRluc(F)が使用された。
  • 論文
    Ogawa E, Okuyama R, Egawa T, Nagoshi H, Obinata M, Tagami H, Ikawa S, Aiba. p63/p51-induced onset of keratinocyte differentiation via the c-Jun N-terminal kinase pathway is counteracted by keratinocyte growth factor. J Biol Chem. 283(49):34241-9, 2008
  • 使用されたリソース
    p3AP1 (PMA) RE-TK hRluc(F) (cat# RDB03452)


Histac ~ヒストンのアセチル化を検出する蛍光プローブ~ (2015/9/15 N.N.)

  • ヒストン修飾は、遺伝子のエピジェネティックな発現制御に大きく関与していると考えられています。しかし、いつ・どこで・どのように起きるのかという動態解析はほとんど進んでいません。生きたまま解析する手段が乏しいことが理由のひとつとして挙げられます。
  • 今回は、佐々木 和樹先生(理化学研究所・脳科学総合研究センター)の研究グループが開発した「Histac」を紹介します。「Histac」は、ヒストンH4のアセチル化の動態を生細胞でリアルタイムに解析することを目的とした蛍光プローブです。
  • Histacの特徴
    • Histacは、蛍光タンパク質Venus、アセチル化ヒストンと結合するブロモドメイン、ヒストンH4、および蛍光タンパク質CFPを直列につないだ融合タンパク質です。Histac内のH4のアセチル化前には、CFPとVenusの距離が近くなるように設計されており、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)による黄色蛍光(535 nm)を発色します。一方、Histac内のH4のアセチル化により、ブロモドメインがH4に分子内会合し、CFPとVenusの距離が遠くなることで青色蛍光(480 nm)を発色します。
    • Histacを用いた蛍光観察には、抗体反応や細胞固定は不要です。Histacを導入した動物細胞では、蛍光顕微鏡を用いてアセチル化の動態を経時的に追跡することができます。原著論文では、Histac発現細胞株に脱アセチル化酵素阻害剤であるTSAを作用させ、ヒストンH4のアセチル化の応答を0分から180分までを経時的に観察した結果、核内のCFPとVenusの蛍光強度比(480 nm/535 nm)が変化することから、アセチル化の動態を可視化追跡できる研究ツールとして「Histac」の有効性を確認しています。
  • 原著論文
    • Sasaki, K., et al. Real-time imaging of histone H4 hyperacetylation in living cells. PNAS, 106(38):16257-62, 2009.
    • Ito T, et al. Real-Time Imaging of Histone H4K12-Specific Acetylation Determines the Modes of Action of Histone Deacetylase and Bromodomain Inhibitors. Chemistry & Biology, 18(4):495-507, 2011.
  • プレスリリース
  • リソースについて
    • Histac pcDNA3.1 (cat# RDB12840)
      BRDTタンパク質のブロモドメインにより、Histac内のヒストンH4の5番目および8番目のリジン残基のアセチル化(H4K5/K8)を検出します。
    • Histac-K12 pcDNA3.1 (cat# RDB12841)
      BRD2タンパク質のブロモドメインによりHistac内のヒストンH4の12番目のリジン残基のアセチル化(H4/K12)を検出します。


グリオブラストーマの浸潤においてPRRX1はNotchシグナルを活性化する (2015/9/15 N.N.)

  • グリオブラストーマの浸潤にはPRRX1が関わっており、またNotch、Wnt、Hedgehogのパスウェイが活性化することが知られています。そこで、千賀 威 先生(名古屋大学大学院・医学研究科)の研究グループはPRRX1Aの発現によってこれらパスウェイが活性化されるか検証するために、NotchシグナルはpGa981-6 (cat. #RDB06776)、Hedgehogシグナルについては8×3’Gli-BS-delta51-LucII (cat. #RDB08061)を用いて、レポーターアッセイを行いました。
  • 原著論文
    • Sugiyama, M., et al. Paired related homeobox 1 is associated with the invasive properties of glioblastoma cells. Oncol Rep. 33(3):1123-30, 2015.
  • 使用されたリソース


グルコシダーゼIIの基質特異性の解明。(2015/9/4 K.N.)

  • グルコシダーゼIIのβサブユニットの各種グルコシルマンノースに対する基質特異性について調べるため、部位特異的変異の鋳型としてSpEnt26D11が用いられました。野生型及び作製した変異遺伝子の酵母への導入にpREP1-ccdb2 (RDB06519) 及び、 pDUAL-YFH1c (RDB06151 )が使用されました。
  • 論文
    Stigliano ID, Caramelo JJ, Labriola CA, Parodi AJ, D’Alessio C. Glucosidase II beta subunit modulates N-glycan trimming in fission yeasts and mammals. Mol Biol Cell. 20 (17): 3974-3984, 2009
  • 使用されたリソース
    pREP1-ccdb2 (cat# RDB06519)
    pDUAL-YFH1c (cat# RDB06151)
    S.pombe entry, SpEnt26D11 (cat# SPW010483)


ABCC1への変異導入による上皮細胞側底膜への局在変化観察。(2015/8/17 M.O.)

  • ABCC1タンパク質が上皮細胞側底膜に局在するのに必要な要因を野生型タンパク質とdi-leucine motif変異体タンパク質を比較することにより解析しました。
  • 論文
    Emi Y, Harada Y, Sakaguchi M. Involvement of a di-leucine motif in targeting of ABCC1 to the basolateral plasma membrane of polarized epithelial cells. Biochem. Biophys. Res. Commun. 441 (1): 89-95, 2013.
  • 使用されたリソース
    ABCC1 cDNA clone, RBb11B10 (cat# HKR324434)


血清の刺激による間葉系幹細胞のオリゴデンドロサイトへの分化はNotch1の抑制により亢進される(2015/7/31 T.Y.)

  • 筆者らは間葉系幹細胞 (KP-hMSCs) のオリゴデンドロサイトへの分化におけるNotch シグナルパスウェイの役割を調べるため、Notch1の機能を阻害するドミナントネガティブRBP-J (R218H)を間葉系幹細胞に導入し、RBP-J (WT)を導入した場合と比較して、血清の刺激によるオリゴデンドロサイトマーカーの発現量の変化を調べた。この実験には当室から提供したRDB03021 pCMX-N/RBP-JとRDB03022 pCMX-N/RBP-J (R218H)が使用された。
  • 論文
    Lee YJ, Hung SC, Chu MS. Involvement of Notch1 inhibition in serum-stimulated glia and oligodendrocyte differentiation from human mesenchymal stem cells. Stem Cells Cloning 3:165-173, 2010
  • 使用されたリソース
    pCMX-N/RBP-J (cat# RDB03021)
    pCMX-N/RBP-J (R218H) (cat# RDB03022)


Sir3のwinged helix ドメインを介した二量体形成は酵母でのヘテロクロマチンの形成に必須である (2015/7/17 Y.K.)

  • 出芽酵母の遺伝子サイレンシングに関与するSir3のC末端には進化学的に保存されたwH domain (winged helix-turn-helix domain) がある。筆者らはwH domainについてその構造と機能を解析した。当室から提供したRDB07566 IRAK013J04 のヒトOrc1 wH ドメインは大腸菌用発現ベクターに組込まれ、出芽酵母のwH ドメインとの比較に使用された。
  • 論文
    Oppikofer M, Kueng S, Keusch JJ, Hassler M, Ladurner AG, Gut H, Gasser SM. Dimerization of Sir3 via its C-terminal winged helix domain is essential for yeast heterochromatin formation. EMBO J. 32 (3): 437-449, 2013
  • 使用されたリソース
    IRAK013J04 : ORC1L (cat# HGX005420)


WDR81遺伝子はプルキンエ細胞および光受容細胞の生存に必要である (2015/7/4 M.O.)

  • ENUミュータジェネシスで作成された変異マウスnur5は、プルキンエ細胞変性や光受容細胞の欠損に加え、震え、並びに異常な歩行を示します。筆者らは、野生型のWDR81遺伝子を含むBACクローン(MSMg01-261K04)を使用したトランスジェニックマウスによって表現型がレスキューされることから、WDR81遺伝子がnur5マウスの原因遺伝子であることを示しています。
  • 論文
    Traka M, Millen KJ, Collins D, Elbaz B, Kidd GJ, Gomez CM, Popko B. WDR81 is necessary for purkinje and photoreceptor cell survival. J Neurosci. 33 (16): 6834-6844, 2013.
  • 使用されたリソース
    MSM Mouse BAC clone
    MSMg01-261K04 (クローン検索結果)


表面プラズモン共鳴バイオセンサーによるガン細胞でのEGFRシグナルの検出 (2015/6/19 T.Y.)

  • 表面プラズモン共鳴(SPR)バイオセンサーは細胞内シグナル伝達を共鳴角の変化として検出します。筆者らはEGFRの活性化にともなう共鳴角の変化のメカニズムを調べるため、野生型EGFRと変異型EGFR(kinase-dead)を培養細胞で発現させ解析を行いました。発現ベクターの構築には当室で提供したpco12 EGFR (RDB01276)が使用されました。
  • 論文
    Hiragun T, Yanase Y, Kose K, Kawaguchi T, Uchida K, Tanaka S, Hide M. Surface plasmon resonance-biosensor detects the diversity of responses against epidermal growth factor in various carcinoma cell lines. Biosens Bioelectron. 32 (1) : 202 – 207 (2012).
  • 使用されたリソース
    pco12 EGFR (cat# RDB01276)


酵母S. pombe 核局在マーカー (2015/6/05 M.O.)

  • S. pombe の核小体に局在するリボソーム生合成タンパク質Rrp14-Cのクローンです。寄託されたクローンはYFPタグ付きですが、CFPタグに付け直して使われています。本研究では核-目的タンパク質の細胞内距離の測定に使用されました。
  • 論文
    Jakociunas T, Domange Jordo M, Ait Mebarek M, Bunner CM, Verhein-Hansen J, Oddershede LB, Thon G. Subnuclear relocalization and silencing of a chromosomal region by an ectopic ribosomal DNA repeat. Proc Natl Acad Sci U S A. 110 (47): E4465-73 (2013).
  • 使用されたリソース
    SpYFH08C03 : orthlog of RRP14(Sc), SURF6(Hs) (cat# SPW083251)


フェニルアラニン合成経路の進化学への洞察 (2015/5/21 K.N.)

  • バクテリアから植物へのフェニルアラニン合成経路の進化を生化学的に解明するため様々な生物のアスパラギン酸-プレフェン酸転移酵素をクローニングし、組換えタンパク質を産生しました。一連の解析でThermus thermophilesのゲノムも使用されました。
  • 論文
    Dornfeld C, Weisberg AJ, K C R, Dudareva N, Jelesko JG, Maeda HA. Phylobiochemical characterization of class-Ib aspartate/prephenate aminotransferases reveals evolution of the plant arogenate phenylalanine pathway. Plant Cell 26 (7): 3101-3114 (2014).
  • 使用されたリソース
    Genomic DNA of Thermus thermophiles JCM 10941T (cat# JGD05989)


ミトコンドリア疾病の遺伝子治療に向けたホヤのNADH dehydrogenaseのクローン作製 (2015/5/8 T.Y.)

  • ESTクローン3株から構成したホヤのNADH dehydrogenase全長配列を用い、培養細胞発現用ならびにショウジョウバエ個体発現用プラスミドを作製し、ミトコンドリア病モデルとして使用されるショウジョウバエ変異体で機能するか解析されました
  • 論文
    Gospodaryov DV, Lushchak OV, Rovenko BM, Perkhulyn NV, Gerards M, Tuomela T, Jacobs HT. Ciona intestinalis NADH dehydrogenase NDX confers stress-resistance and extended lifespan on Drosophila. Biochim Biophys Acta. 1837 (11): 1861-1869 (2014).
  • 使用されたリソース
    Ciona intestinalis EST Clones (ciad062k07)
    Ciona intestinalis EST Clones (cibd016c12)
    Ciona intestinalis EST Clones (ciem809l11)


c-kitキメラ受容体を用いた人為的な細胞増殖の制御 (2015/4/17 M.O.)

  • 培養液中に抗原タンパク質を添加することにより培養細胞の増殖を促進する技術を開発するためにc-kitのサイトカイン結合部位を抗原結合部位に置換したキメラ受容体を作製しました。
  • 論文
    Kaneko E, Kawahara M, Ueda H, Nagamune T. Growth control of genetically modified cells using an antibody/c-Kit chimera. J Biosci Bioeng. 113 (5): 641-6 (2012).
  • 使用されたリソース
    pUC kit EH1 (cat# RDB01344)


Keratin 5 (K5)-Gsdma トランスジェニックマウスの作製 (2015/4/3 T.Y.)

  • 上皮の維持、恒常性に関わる遺伝子GSDMA3 (wt、A339T変異体)を皮膚で過剰発現するトランスジェニックマウス作製用ベクターのプロモーターとしてhuman K5 プロモーターが使用されました。
  • 論文
    Tanaka S, Mizushina Y, Kato Y, Tamura M, Shiroishi T. Functional conservation of Gsdma cluster genes specifically duplicated in the mouse genome. G3 (Bethesda). 3 (10): 1843-50 (2013).
  • 使用されたリソース
    pKM2L-phK5 (cat# RDB05886)


AID system (2015/3/18 N.N.)

  • タンパク質の機能を調べるために、薬剤による遺伝子発現制御や遺伝子のノックアウト・ノックダウンは、広く実施されています。今回は、国立遺伝学研究所の鐘巻 将人先生の開発した新たな制御方法「Auxin Inducible Degron(AID)system」を紹介します。
  • AID systemの特徴は、植物ホルモン「オーキシン」の添加を引き金にタンパク質分解を誘導することです。
  • 発現ベクターによりDegron(タンパク質分解を誘発する領域)と融合するタンパク質を発現させておき、オーキシンを添加することにより、わずか15 – 30分で目的タンパクの発現量の変化を確認できます。
  • 開発者である国立遺伝学研究所の鐘巻 将人先生による開発秘話や詳しい説明は、国立遺伝学研究所 教員インタビューからご覧ください。
  • 提供リソースについて
    • pNHK60 (cat# RDB08468)
      AIDと融合したGFPを発現します。原著論文(1)ではオーキシン添加によるGFP蛍光の減衰を示威するために使っています。
    • pMK106 (cat# RDB08469)
      N末端側にAIDを融合した染色体制御因子CENP-Hを発現します。

    • pMK107 (cat# RDB08470)
      C末端側にAIDを融合したCENP-Hを発現します。

    • 原著論文では、ニワトリ由来のDT40細胞へのAID systemの導入によって、オーキシン存在下においてCENP-Hの発現抑制が約30分で確認され、FACS解析によって3時間以内に細胞周期の停止が開始されるのに対して、従来の方法(Tet-Offsystem)だと細胞周期の停止が開始されるまで36時間程度かかることから短時間に効率よく標的タンパク質を除去できることが明らかになっています。
  • 原著論文
    • Nishimura, K., et al. An auxin-based degron system for the rapid depletion of proteins in nonplant cells. Nat. Methods., 6, 917-922, 2009.
    • Kanemaki, M.T. Frontiers of protein expression control with conditional degrons. Eur. J. Physiol., 465, 419-425, 2013.


YFP-FLAG-Hisタグ付き発現用プラスミドを用いた実験 (2015/3/13 K.N.)

  • エンドサイトーシスにおけるGea1pの機能をgea1p変異体を用いて解析するために当開発室が提供したリソースが使われました。
    • Gea1pの細胞内局在と過剰発現による表現型の評価(SpYFH30G11およびpDualYFH1cベクター)。
    • エンドサイトーシス活性化因子であるGolgi-endosomeタンパク質Arf1pと、細胞膜タンパク質Arf6pの細胞内局在の観察(SpYFH39H12,SpYFH13E01)。
    • ERマーカー(Sac11p)およびGolgiマーカー(Sac12p)の細胞内局在の観察(SpYFH26D10、SpYFH36G05)。
  • 論文
    Eckler AM, Wilder C, Castanon A, Ferris VM, Lamere RA, Perrin BA, Pearlman R, White B, Byrd C, Ludvik N, Nichols N, Poole-Sumrall K, Sztul E, Styers ML. Haploinsufficiency of the Sec7 guanine nucleotide exchange factor gea1 impairs septation in fission yeast. PLoS One. 8 (2): e56807 (2013).
  • 使用されたリソース
    pDUAL-YFH1c (cat# RDB06151)
    S.pombe ORFeome clones. YFP-FLAG-His6-tagged ORF clones (SpYFH)


変異型JAK2遺伝子導入のためのレトロウイルスベクター構築 (2015/2/27 M.O.)

  • JAK2遺伝子の変異体JAK2-V614FをBaF3/E細胞へ導入するためのレトロウイルスベクターとしてpRx nZ ires Neoベクターが使用されました。
  • 論文
    Nagao T, Kurosu T, Umezawa Y, Nogami A, Oshikawa G, Tohda S, Yamamoto M, Miura O., Proliferation and survival signaling from both Jak2-V617F and Lyn involving GSK3 and mTOR/p70S6K/4EBP1 in PVTL-1 cell line newly established from acute myeloid leukemia transformed from polycythemia vera. PLoS One 9 (1): e84746 (2014).
  • 使用されたリソース
    pRx nZ ires Neo (cat# RDB01699)


RepSTK1の結晶構造解析 (2015/2/6 T.Y.)

  • pSET33ベクター内のRepSTK1フラグメントが結晶構造解析に使用されました。
  • 論文
    Carr SB, Mecia LB, Phillips SE, Thomas CD. Dentification, characterization and preliminary X-ray diffraction analysis of the rolling-circle replication initiator protein from plasmid pSTK1. Acta Crystallogr Sect F Struct Biol Cryst Commun. 69 (Pt 10):1123-6 (2013).
  • 使用されたリソース
    pSTE33 (cat# RDB00920)


糖輸送体タンパク質SemiSWEETの立体構造 (2015/1/26 N.N.)


がん細胞特異的なHSV-TK発現ベクターの構築 (2015/1/23 K.N.)

  • 細胞毒性を持つHSV-TK遺伝子をがん細胞特異的に発現させるため、本プラスミドの HSV-TK 遺伝子をAFRプロモーター下流にサブクローニングし、さらにアデノウイルスに組み込んで使用しました。また、コントロールとしてE2F1プロモーター下流にもHSV-TK 遺伝子をサブクローニングして使用しました。
  • 論文
    Kurayoshi K, Ozono E, Iwanaga R, Bradford AP, Komori H, Ohtani K. Cancer cell specific cytotoxic gene expression mediated by ARF tumor suppressor promoter constructs. Biochem Biophys Res Commun. 450(1):240-246 (2014).
  • 使用されたリソース
    pTK5 (cat# RDB01027)


Sumoylation assay (2015/1/9 M.O.)

  • HEK293T細胞でのSTAT1及びPMLのSumoylation assayに使用されました。
  • 論文
    Gur I, Fujiwara K, Hasegawa K, Yoshikawa K. Necdin promotes ubiquitin-dependent degradation of PIAS1 SUMO E3 ligase. PLoS One, 9 (6): e99503 (2014).
  • 使用されたリソース
    pRSFlag_mmSumo1 (cat# RDB06126)


酵母S. cerevisiae用の発現ベクター(2014/12/12 T.Y.)

  • S.cerevisiaeでGal1プロモーター制御下での目的遺伝子の発現に使用できます。本研究ではアゴニスト探索のためにEGFRを酵母で発現するために使用されました。
  • 論文
    Yoshimoto N, Tatematsu K, Iijima M, Niimi T, Maturana AD, Fujii I, Kondo A, Tanizawa K, Kuroda S. High-throughput de novo screening of receptor agonists with an automated single-cell analysis and isolation system. Sci Rep., 4: 4242 (2014).
  • 使用されたリソース
    pGMH20 (cat# RDB01956)


STAT3の強制発現(2014/11/29 K.N.)

  • HEK293T細胞に発現させ、IL6刺激によって引き起こされるSTAT3とIL6シグナル受容体gp130との結合、さらにTRAF5による阻害を調べるために使用されました。
  • 論文
    Nagashima H, Okuyama Y, Asao A, Kawabe T, Yamaki S, Nakano H, Croft M, Ishii N, So T. The adaptor TRAF5 limits the differentiation of inflammatory CD4(+) T cells by antagonizing signaling via the receptor for IL-6. Nat. Immunol., 15 (5): 449-456 (2014).
  • 使用されたリソース
    pEF-Flag-mSTAT3 (wild) (cat# RDB02353)


WEE1変異体シリーズの構築 (2014/11/19 T.M.)

  • AKTによるWEE1のリン酸化とその影響を解析するためのヒトWEE1の部分欠失型及びアミノ酸置換型変異体発現ベクターの作製に使用されました。
  • 論文
    Katayama K., Fujita N., Tsuruo T. Akt/protein kinase B-dependent phosphorylation and inactivation of WEE1Hu promote cell cycle progression at G2/M transition. Mol. Cell. Biol., 25, 5725-5237 (2005).
  • 使用されたリソース
    WEE1Hu (cat# RDB01204)


IL-1α発現検出のプローブ (2014/11/19 T.M.)

  • in situハイブリダイゼーションを用いたIL-1α 遺伝子の転写解析を行うための蛍光プローブの作製に使用されました。
  • 論文
    Shayakhmetov D.M., Li Z.Y., Ni S., Lieber A. Interference with the IL-1-signaling pathway improves the toxicity profile of systemically applied adenovirus vectors. J. Immunol., 174, 7310-7319 (2005).
  • 使用されたリソース
    pCAmsIL1 alpha (cat# RDB01516)


RBPJによるHES1遺伝子転写抑制 (2014/11/19 T.M.)

  • Notch intracellular domainによるHES1転写活性化がRBPJ(論文中ではCBF1)に依存したパスウェイであることを示すためのRBPJの強制発現にpCMX-N/RBP-J が使用されました。
  • 論文
    Sakamoto K, Chao WS, Katsube K, Yamaguchi A. Distinct roles of EGF repeats for the Notch signaling system. Exp. Cell Res. 302 (2): 281-291 (2005).
  • 使用されたリソース
    pCMX-N/RBP-J (cat# RDB03021)


漢方薬の転写への影響のスクリーニング(2014/11/14 M.O.)

  • 漢方薬を作用させたヒト乳がん細胞株MCF-7細胞でのがん関連遺伝子 ERBB2とESR1のプロモーター活性を調べるために使用されました。
  • 論文
    Chiu JH, Chang CJ, Wu JC, Liu HJ, Wen CS, Hsu CH, Chen JL, Tseng LM, Chen WS, Shyr YM. Screening to Identify Commonly Used Chinese Herbs That Affect ERBB2 and ESR1 Gene Expression Using the Human Breast Cancer MCF-7 Cell Line. Evid. Based Complement. Alternat. Med., 965486 (2014).
  • 使用されたリソース
    c-erbB2 promoter(533)-pGL2-basic (cat# RDB02839)
    pGL4-phESR1 (cat# RDB07528)


Gli1 による転写活性化のレポーター (2014/11/07 T.Y.)

  • ヒトバレット食道表皮細胞を用いGli1トランスクリプションアクチベーターがGli結合領域を活性化するか調べるために8×3’Gli-BS-delta51-LucIIが使用されました。
    また、ネガティブコントロールとして8xm3’Gli-BS-delta51-LucIIが使用されました。
  • 論文
    Wang DH, Tiwari A, Kim ME, Clemons NJ, Regmi NL, Hodges WA, Berman DM, Montgomery EA, Watkins DN, Zhang X, Zhang Q, Jie C, Spechler SJ, Souza RF. Hedgehog signaling regulates FOXA2 in esophageal embryogenesis and Barrett’s metaplasia. J. Clin. Invest. 124 (9): 3767-3780 (2014).
  • 使用されたリソース
    8×3’Gli-BS-delta51-LucII (cat# RDB08061)
    8xm3’Gli-BS-delta51-LucII (cat# RDB08062)

実験用マウスはホルモン「メラトニン」を作らず早熟に

マウスの絶望行動を制御する遺伝子を発見

「メラニン色素」の輸送に必須のタンパク質複合体を構造決定

生命に危機が迫ると機能する、高度好熱菌の新規転写因子を発見

『メラニン色素』の輸送を阻害する新酵素発見

分裂酵母丸ごとのタンパク質を扱う解析系を確立

ヒト11番染色体の遺伝子カタログを作成

『メラニン色素』の輸送メカニズムを解明

高精度ヒトゲノムに関する学術論文の発表

  • 日、米、英、仏、独、中の6か国18研究センター等から構成される、国際ヒトゲノムシークエンシングコンソーシアム(IHGSC: International Human Genome Sequencing Consortium)は、ヒトゲノムの高精度配列の最終的な検証と解析を行い、その成果を学術論文として発表しました。我が国では、独立行政法人理化学研究所ゲノム科学総合研究センター(GSC)の榊佳之センター長(国際ヒトゲノム機構前会長)の研究グループが中心となり、配列の完成及び解析など今回の成果に大きく貢献しました。
  • 出典
    「高精度ヒトゲノムに関する学術論文の発表」2004年10月21日付理研プレスリリース
  • 関連する遺伝子材料
    Human chromosome genomic clones

高度好熱菌リン酸マンノース転移酵素の構造解析に成功

ヒトゲノムのドラフトシーケンス解析結果を公表

  • 理化学研究所横浜研究所ゲノム科学総合研究センター(GSC)のゲノム構造情報研究グループ(榊佳之プロジェクトディレクター)は、東京大学と共同で、ゲノム情報を効果的に利用するための「ヒトゲノムドラフト配列データーベース」を世界に先駆けて開発し、ホームページで公開したことを発表しました。ヒトゲノムのシーケンス決定に大きく貢献し、約203Mbのデータを取得し、100Mb以上のデータ解析を行った6研究機関の一つに数えられました。
  • 出典
    「ヒトゲノムのドラフトシーケンス解析結果を公表」2001年02月12日付理研プレスリリース
  • 関連する遺伝子材料
    Human chromosome genomic clones

ヒトゲノムドラフト配列統合データベースを作成・公開

  • 理化学研究所ゲノム科学総合研究センター(GSC)・ゲノム構造情報研究グループ(榊佳之プロジェクトディレクター、矢田哲士研究員ほか)と、東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター・ゲノムデータベース分野(高木利久教授)は共同で、ドラフトシーケンスが終了した「ヒトゲノム」の配列情報をゲノム研究に利用しやすい形式で公開することを目的に、新しいデータベースを作成し、両センターのホームページ上で公開たことを発表しました。
  • 出典
    2000年07月17日付理研プレスリリース
  • 関連する遺伝子材料
    Human chromosome genomic clones

ヒト21番染色体の解読完了について

  • 理化学研究所は、国際ヒトゲノム計画の一環として、慶応大学医学部及びドイツの3研究グループと合同で、21番染色体のDNA塩基配列の解読を終えたことを発表しました。理化学研究所ではゲノム科学総合研究センター(和田昭允センター所長)・ゲノム構造情報研究グループの榊佳之プロジェクトディレクターが中心となり、約3千4百万塩基で構成される21番染色体のうち、50%を担当しました。
  • 出典
    「ヒト 21 番染色体の解読完了について」2000年05月08日付理研プレスリリース
  • 関連する遺伝子材料
    Human chromosome genomic clones

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